【広島一人旅】江波の「中華そば 陽気」|住宅街に潜む広島ラーメンの名店

中華そば 陽気 広島県

前回レポートした尾道ラーメンは、以前からその存在をよく知っておりました。

けど今回、広島ラーメンなるものがあることを初めて知りました。

せっかく広島県まで行くのだから、尾道ラーメンだけでなく、広島ラーメンも食べていこうと思いリサーチ。

そして知った広島ラーメンの代表格が「中華そば 陽気」

後で知りましたが広島駅にお土産ラーメンが売られているほどの有名ラーメン店です(もちろん買いました!)。

今回訪れたのは広島市中区江波南3丁目にある本店

繁華街からは少し離れ、港町らしい空気をまとった住宅街の中にひっそりと構えています。

観光客がふらっと立ち寄るというよりは、「わざわざ目指して来る」そんなお店です。

広島ラーメンの特徴

広島ラーメンの最大の特徴は、豚骨ベースの醤油スープに鶏ガラや野菜の旨みが溶け込んだ「茶褐色のあっさり系」

スープのコクを増しながらも重たさを感じさせません。

具材はシンプルで、チャーシュー・ネギ・もやし。

この“潔さ”こそが広島ラーメンの魅力であり、飽きの来ない理由です。

尾道ラーメンとの違い

よく比較されるのが同じ広島県の「尾道ラーメン」

尾道ラーメンは平打ち麺に背脂が浮いたガツンとパンチのある醤油スープが特徴。

一方、広島ラーメンは中細ストレート麺と柔らかいコクで、より“すっきりと飲める”スタイル。

例えるなら、尾道が「海辺の漁師の力強い一杯」、広島は「町の食堂で出てくる優しい味」といった感じ。

どうやら広島ラーメンは博多豚骨ラーメンの影響を受けており、尾道ラーメンとは全く別の形で発展してきたようです。

陽気の歴史と人気の理由

「中華そば 陽気」は昭和30年代創業の老舗。

広島ラーメンを代表する有名店として、地元の人からも「陽気といえば広島ラーメン」と言われるほどの存在感を持っています。

特に江波本店は、繁華街型の支店とは異なり、地域に根ざした営業スタイル。

平日は昼営業を行い、夜も開いているため、観光で訪れる人も比較的入りやすいのが特徴です。

店の外観はレトロな町中華の佇まい。

入店すると白を基調とした清潔感あふれる内装。

テーブルとカウンター席が並び、ほぼ地元客と思われる客層で埋め尽くされ、どこか和やかな空気に包まれています。

陽気のラーメンの特徴

メニューは「中華そば」一択。

注文した「中華そば」が運ばれてきた瞬間、スープの香ばしさに思わず笑みがこぼれました。

レンゲですくうと、茶褐色のスープがきらめき、口に含むとまず醤油のキレ、その後から豚骨の深みが追いかけてきます。

これが陽気の味か!と納得できる瞬間です。

麺は中細ストレート。

もっちりしすぎず、適度なコシでスープとの相性抜群。

具材はシンプルながら、それぞれが計算された存在感を放っています。

チャーシューはあっさりめで肉の旨みが前に出すぎない控えめな役割。

シャキシャキのもやしとネギが、全体をさっぱりと仕上げています。

有名なのに素朴な空気感

観光客から「おすすめ」と評され、広島駅のお土産屋さんに置かれているほどの有名店でありながら、陽気には気取ったところがありません。

地元の人が普段使いする食堂のような空気が流れていて、「人気店に来ている」というより「懐かしい食堂に戻ってきた」感覚。

これが陽気の最大の魅力かもしれません。

ユニークな体験談

僕が訪れた日は平日の昼。

観光客らしき人よりも、近所の常連さんが多い印象でした。

作業服のおじさんが券売機のトッピングにはない「ニンニクも」と頼んだ声が聞こえたような気が。

このイレギュラーな要望に応える店の姿勢に、この店が“地元の人々の生活の一部”であることを実感。

観光目当てで訪れた僕も、次は「常連のふり」をして通いたくなるほど居心地のいい雰囲気でした。

広島ラーメンを語るなら外せない一軒

広島旅行といえば定番の観光地や、お好み焼きのようなグルメに注目が集まりますが、広島ラーメンを体験するなら「中華そば 陽気」は外せません。

広島駅からは少し距離がありますが(市電+徒歩で1時間ほど)、それでも訪れる価値があるおすすめの一軒。

地元の方々に長年愛され続ける理由が、一杯のラーメンからしっかり伝わってきます。

世界遺産・厳島神社|平清盛と毛利元就が遺した歴史ロマン

「中華そば 陽気」から市電・JRを乗り継いで1時間ほど。

広島の観光地といえば、誰もが思い浮かべる「厳島神社」があります。

海に浮かぶ大鳥居朱塗りの社殿は、まさに日本を代表する景観。

その美しさは「日本三景」のひとつにも数えられています。

海に浮かぶ神社の秘密

厳島神社の最大の特徴は、満潮時になると社殿がまるで海に浮かんでいるように見えること。

平安時代から「神の島」として信仰を集めてきた厳島に、壮麗な社殿を整えたのが平清盛です。

彼は平氏の繁栄を祈願し、瀬戸内海の交易ルートを掌握するため、この地を大切にしました。

朱塗りの社殿や舞台は、当時の華やかさを今に伝えています。

戦国時代と毛利元就

その後、戦国時代になると厳島は合戦の舞台にもなります。

1555年の「厳島の戦い」毛利元就が陶晴賢を打ち破ったのは有名なエピソード。

この勝利によって毛利氏は中国地方の覇者となり、後の隆盛につながりました。

観光で訪れると、単なる景観美だけでなく「ここで歴史が動いたのか」と思える迫力があります。

現代の厳島神社

現在の厳島神社は世界遺産に登録され、国内外から多くの観光客が訪れます。

昼間の荘厳さも良いですが、夕暮れに鳥居がシルエットになる姿は格別。

夜にはライトアップもあり、昼と夜で異なる表情を楽しめます。

広島に訪れるなら、お好み焼きや広島ラーメンだけでなく、ぜひ厳島神社の「歴史とロマン」も味わってみてください。

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